2025年6月28日(土),当研究室の大学院生の小向さんの企画・主担当により,プログラミング&ものづくり教室 を開催しました。
プログラミング&ものづくり教室
~自分だけの光るブラスターを作ろう~
日 時:2025年6月28日(土) 10:00 〜 12:00
会 場:北海道科学大学
F棟3階 F314実験室 (電気電子工学第2実験室)
対 象:小学3年生〜 6年生
小向さんは「電気電子情報系モノづくり教育用デバイス開発に関する研究」を研究テーマとして,電気電子工学をベースとする教育工学の研究に取り組んでいます。今回の講座ではこの研究の一環としてこれでの研究の成果を活かし,参加者にマイコンとセンサーによるモノづくりとプログラミングを体験をしてもらいます。
参加者それぞれがスチレンボードでオリジナルのブラスター型の武器を作ります。これにマイコンのRaspberry Pi Pico W,LED,人感センサー,スピーカ,スイッチなどを配線,制御プログラムを入力し,光って音が鳴る自分だけの武器を完成させます!
今回,開催日直前ぎりぎりまで準備に時間がかかり,心配もあったのですが,小向君がしっかりと用意を整えてくれました。
また当日は当ゼミの4年生2名と,私達が進めている共創テクノロジー社会教育研究プロジェクト(創テクらぼ)のメンバー3名がアシスタントとして協力参加してくれました。
当日は朝9時頃から開場準備開始。今回の参加者は小学校3年〜6年の8名,10:00には全員が揃い,教室を開始しました。まずは木村から趣旨説明の挨拶を行い,すぐに小向君に進行をバトンタッチ,自己紹介などのアイスブレイクで開始。最初の作業として,参加者それぞれにオリジナル武器のデザインを絵に描いていきます。次いでその案にしたがって,スチレンボードを切って形を作ります。銃の形,魚型,幾何学的形など,それぞれが好きな形でデザインし,誰もが他とは似ていない独自のモノができていきます。
次はハードウェアの作製を行います。ミニブレッドボード上に配置されたマイコン(Raspberry Pi Pico W),LED,人感センサーなどを配線して行きます。今回は時間が限られているので,ある程度の配線は小向君があらかじめ 行って準備しており(木村も一部協力),それを参加者がジャンパー線などに繋いて完成させて行きます。
そしてプログラミングに入ります。Web上のブロックプログラミング環境であるBIPESを使って,Scratchやmicro:bitのようにブロックコードを組み合わせてRaspberry Pi Pico Wをプログラムしていきます。
まずはいわゆるLチカなどを行い,プログラミングの基礎,PIPESの使い方を学んでいきます。ただしやはり時間が限られているため,あらかじめ作ってあったプログラムのベースに必要な追記を行い,完成させます。
そしていよいよ制御プログラムを作り,ブラスタに各デバイスを貼り付けて完成させます。ボタンを押すとLEDが光って音が鳴り,人感センサーに手をかざすと動作が変化します。
一部,配線のためのジャンパーコードに断線の不具合がありましたが,結局小向君がその原因を見つけ,参加者全員が見事完成できました!
30分ほど予定時間をオーバーしてしまいましたが。
参加者アンケートを見ると,実施中の実感通りに全員が満足してくれたことがわかります。一方で作製の難しさを感じている子たちもおりました。しかし満足度は高かった。これについて木村が以前に論文として発表していますが,モノづくりにおいては簡単に作れるよりも,少し難しくて苦労しながらも完成させる経験をした方が,満足度が高いことが示されています。
(木村尚仁,「リフレッシュ理科教室における高い達成感をめざした児童向け電気工作体験のデザイン」,応用物理教育,Vol.44,No.2,pp. 71 - 76 (2020))
参加者の皆さん,保護者の皆さん,ありがとうございました!
またスタッフの皆さんもお疲れ様でした。