2024年2月18日(日),第11回になる国際スポーツ雪かき選手権 in 小樽 2024 が開催されました。
今大会,一般の部は4チーム,高校の部は3チーム,中学の部は12チームにご参加頂きました。
第11回国際スポーツ雪かき選手権の概要
この選手権は,2014 年に高齢化によって深刻化する除雪問題を解決したいという想いから始まりました。今年度は札幌学院大学の「まちおこし研究会」(代表 瀧沢 友那さん)の学生さんたちが中心となって実行委員会を組織。
私達の研究室ではこれまで4年間かけて雪かき作業量計測のためのセンサグローブの開発を行って来ましたが,今回始めて正式に競技用に採用されました!
なお,今年度開発を担当したのは,4年ゼミ生の村上君と増岡君の2名です。
第11回 国際スポーツ雪かき選手権 開催概要(抜粋)
●開催日
2024年2月18日(日) 9:30~12:00 (9:00受付開始)
●受 付(4か所から選択可能)
小樽市北陵中学校(小樽市清水町5−1)
小樽市松ヶ枝中学校(小樽市最上1丁目31−1)
入船六三町会会館(小樽市入船2丁目23−16)
潮見台会館(小樽市潮見台1丁目7−4)
●雪かき会場(4か所から選択可能)
入船六三町会 会館周辺
石山会館 周辺
松ヶ枝中学校 周辺
潮見台会館周辺
●募 集
先着順20チーム(中学生以上1チーム3~5 名でチームを編成してください)
●参加費:無料
参加者全員に森永製菓「inゼリーエネルギー」をプレゼント
●スポ雪のルール
第11回大会では活動量計の計測結果による順位点,センサグローブの計測結果による順位点,そして出来栄えの順位点の合計により得点を決めます。
詳細はルールはこちらから
▷ https://www.spoyuki.com/rules
●表彰 と 賞品
(1)総合表彰 各部門の全出場チームを対象とした最終順位で決定
① 中学の部・高校の部 賞品:図書カード
② 一般の部 賞品:QUOカード
(2)個別表彰 中学生チームと高校生チームを各会場別に表彰 ③ 町会長賞 賞品:お菓子詰め合わせ
④ スポーツ雪かき賞 賞品:inゼリーエネルギー10本セット
●応募方法 申込を締め切りました。多数のご応募ありがとうございました!
1.3~5名を集めてチームを作ります。
2.エントリーする部門を下記から選びます。
3.申込フォームから応募してください。先着順に受け付けます。
4.参加確定メールが届いたら受付完了です。
●エントリー部門
①中学の部 メンバー全員が中学生のチーム
②高校の部 メンバー全員が高校生のチーム
③一般の部 ①②に該当しないチーム
※男女混合でも構いません。
※小学生以下の参加はできません、一般の部に参加させる場合はご相談ください。
※大学生のチームは一般の部に含まれます。
【主 催】国際スポーツ雪かき選手権実行委員会
【運 営】札幌学院大学まちおこし研究会
【後 援】小樽市、小樽市教育委員会
【協 力】小樽市立松ヶ枝中学校、小樽市立北陵中学校、入船六三町会、石山町会、松ヶ枝町会、新潮町会、真栄町会、潮見台町会、北海道科学大学 北方地域社会研究所
【特別協賛】森永製菓株式会社
開催当日の様子
当日の朝,実行委員メンバーは担当会場に応じて小樽駅,または南小樽駅に集合。社会人メンバーの車で各会場まで移動します。会場に到着次第,スタッフ打ち合わせ,会場設営,実施準備を行い,参加者を待ちます。なお北科大のテクニカルチームメンバーは次の通り。
石山会場 :小向さん(電気電子4年),山田さん(電気電子3年)
松ヶ枝会場:村上さん(電気電子4年),中村さん(電気電子3年)
入船会場 :増岡さん(電気電子4年),木村(教員)
潮見台会場:安田さん(電気電子M1),佐々木さん(電気電子3年)
なおこの内の村上さんと増岡さんが,今年度のセンサグローブ開発担当です。
9時半過ぎ頃には参加者が集まり,各会場において開会式,ルール説明,選手宣誓を実施。そして活動量計とセンサグローブを装着。
その後,各チームごとに競技コースに移動して競技開始。
競技後,担当スタッフによって評価点を集計,順位を決定します。
センサグローブによるポイントは,Pocket WiFi経由でリアルタイムでGoogleスプレッドシートに集計,グラフ化されていきます。北科大テクニカルチームでデータ管理を担当する増岡君は,この計測ポイントを確認し評価点を集計担当者に伝えていきます。
参加者とスタッフは各会館会場に戻り,会場ごとに表彰式と閉会式を実施。
参加チームの成績はこちらからご覧頂けます。
▷ https://www.spoyuki.com/result
全会場終了後,スタッフ全員が潮見台会館に集合。
町内会の皆様がご用意してくださった豚汁とおにぎりを頂きました。
大変美味しかったです!
ごちそうさまでした。
食事後は夕方まで反省会実施。大変熱い議論が展開されていました。
次年度に向けての進展が大変楽しみです。
メディア取材について
今回の大会は,様々なメディアの皆様に取材して頂きました。
- 2024/02/18(日) 小樽ジャーナル
小樽ジャーナルさんは,国際スポーツ雪かき選手権の活動について以前から継続して取材してくださっています。今回も真っ先に記事をアップして頂けました。
しかも冒頭から,私達のセンサグローブの導入について記してくださっていて,
大変ありがたいことです。
- 2024/02/22(木) TVh北海道ニュース(TVh)
選手権大会事前から研究室にも取材に来てくださって,大変丁寧に選手権のこと,センサグローブのことを紹介してくださいました。
ウチの研究室でのセンサグローブ取材の様子は 3分30秒くらいからです。
- 2024/02/19(月) 読売新聞
- 2024/02/19(月) 北海道新聞 小樽後志版
- 2024/02/21(水) イチモニ(HTB)
雪かきセンサグローブ開発の経緯
さて,私達は雪かきスポーツ用センサーグローブを次のように開発してきました。
- 2019年5月,国際雪かきスポーツ選手権大会を立ち上げた松代 弘之氏(現在は(株)イノベーションプロジェクト)から,本学情報工学科の和田先生を介して相談を受け,雪かき選手での作業量計測用デバイスの検討を始めました。早速雪スポ用センサーグローブ開発を卒業研究のテーマとして研究開始。 この年度は種々の圧力センサーを比較検討し,計測方法のベース作りを行った。 2020年2月15日,雪かきスポーツ選手権大会の本大会後に,有志中学生5名に協力してもらい測定実験を実施しました。
- 2020年度には使用するマイコンをMbedに変更し,また計測量に関する数理モデルを作成してデータ処理方法を確立。 2021年2月20日,雪かき選手権スタッフのリハーサルの際に計測実験を実施しました。
- 2021年度には正確で確実な計測のために機能を拡張,センサーを2個に増やし,ポイント化のための計算方法などを検討。 2022年2月19日,選手権大会当日にスタッフの方々に協力して頂き,計測と順位付けの実験を実施しました。
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2022年度にはデバイスの手への装着性と操作性の向上を図りました。 2022年12月28日,選手権実行委員会の会議の機会を利用して,スタッフの方々に協力して頂き,計測と順位付けの実験を実施。
また2022年11月13日には令和四年度地域PBL発表交流会で,この年度の開発担当学生の市場君と山川君の2名が「雪かきスポーツのためのセンサーグローブ開発」として発表。参加者の皆様が強い関心を持って,多くの質問やコメントを頂きました。
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そして2023年度には開発担当の村上君と増岡君が,無線通信とクラウドシステムを利用し,リアルタイムでのデータ集計,見える化を行いました。それに伴い使用マイコンの変更,数々の改良,デバイスの軽量化とつけ心地の改善も行ってくれました。
この雪かきセンサグローブは,将来的には選手権大会での競技用だけではなく、日常の雪かきで使用できるようにできればと考えています。雪かき作業量をスマホに記録できるようにしてエンターテインメントゲームにする,あるいは作業量をポイント化して,地域で何かの品に交換できるなどの仕組みづくりをめざせればと考えています。