本学と地域連携協定を結んでいる猿払村に今年も呼んで頂き,2018年7月29日(日)に公開講座「親子で一緒に工作教室」を実施してきました。夏休みに入った小学生の親子で,ともに科学を学びながら工作を楽しんでもらおうという企画です。
会場は昨年落成したばかりの猿払村の新しい地域交流施設である楽楽心(ららはーと)。今年1月に遠隔会議システム UCS を使って,ここと本学実験室を結んで遠隔での科学工作講座を行いましたが,実際にここを訪れるのは初めてです。
なお今回は猿払村の担当者からのリクエストで,今まで猿払ではやったことのない新ネタでとのご要望。そこで,以前に大人向けにはやったことのあった 「フォトミン」を作ることにしました。
ロシアのテルミン博士が発明した,世界初の電子楽器と言われている「テルミン」。フォトミンとはその光動作版です。当研究室では2004年に最初のフォトミンを作製。その後,マイコンを利用したものなど,いくつかのバージョンの「フォトミン」を作ってきましたが,今回はその内のタイマーICの555 を利用したバージョンを一緒に工作します。
前日に打ち合わせを行った上で当日の朝,楽楽心スタッフ,教育委員会の方々,また今回同行した本学地域連携・広報課の石川さんらと会場設営,準備を行いました。
そして10:00,参加者を迎えて教室をスタート。挨拶や大学の紹介などのあと,まずは工作のための簡単な準備作業を通して,アイスブレイク & ウォーミングアップを行います。
ここで工作作業を進める前に,この工作に用いる電子デバイス,入射光量により電気抵抗が変化するCdS(硫化カドミウム)セルや,電圧によって振動する圧電素子(ピエゾ素子)などの科学について,参加の子供たちや保護者の皆さんとクイズを交えたやり取りしながら,またデモ実験も行いつつ学んでいきます。
その後,改めて工作開始。ミニブレッドボード上に,まずはマジックで印を付け,IC,抵抗,コンデンサ,ボタンスイッチ,CdS,圧電スピーカを配置,またジャンパワイヤで接続していきます。皆さん,親子で協力しながら,またスタッフの皆さんのサポートを受けながら,楽しみつつも真剣に作って行きます。
開始から1時間半くらいで,次々に完成。「音が出ない」という人も何人かいましたが,見せてもらうと,部品の場所やワイヤを繋ぐ箇所がちょっとずれているなどが原因でした。最後には全員が見事に完成。スイッチを押しながら手をかざして,音程が変わる様子に喜びの声が上がっていました。
参加者の皆様からのアンケートを見ると,子供たちと保護者の皆様合わせ,全員が満足してくださったようです。
なおアンケート集計の詳細は,近日中にまとめて紹介致します。
ご参加頂いた小学生や保護者の皆様,企画および当日のお手伝いを頂いた職員の皆様,ありがとうございました。
なおこの講座の様子については,「日刊宗谷」が8/3に,「北海道新聞」の留萌宗谷版が8/12に記事を掲載してくださっています。
当研究室ではご要望があれば,小学生向け,中・高校生向け,あるいは大人向けなど,様々な形での科学モノづくり講座のリクエストにお応えます。プログラミングとモノづくりを合わせたテーマも扱っています。
ご希望の方は是非ご相談ください。