木村尚仁研究室のブログ

木村尚仁研究室(物理的デジタル情報研究室)[北海道科学大学の工学部・電気電子工学科および北方地域社会研究所(RINC)]のブログです。

2024/06/25 ちえボラ企画講座 「AI時代、私たちはどう生きる?」 の最終回,第4講を実施しました

ちえボラ(ちえりあ学習ボランティア)の社会・環境班の方々よりご依頼を頂き,全4回シリーズの講演の後半2回の講師を担当した,

ちえりあ学習ボランティア企画講座
「AI時代、私たちはどう生きる? ~ヒトと共生するAI社会をめざして~」

ですが,前回第3講に引き続きいよいよ2024年06月25日(火)に最終回を迎えました。この回は第4講として

「AIを人間のパートナーに

 ~できること、できないこと、させたいこと~」

のテーマで講演とグループワークを行いました。
今回はアシスタントとして当ゼミの大学院生,安田君と小向君を連れて,3人で会場の札幌市生涯学習センター「ちえりあ」へ。

今回のメニューは

  1. ドラえもんチャレンジの結果発表
    • 前回実施したグループワークで「ドラえもんチャレンジ」,すなわちドラえもんのイラストを皆さんにお見せし,「ドラえもん」という直接の言葉は使わずに,生成AI(Copilot)でできるだけ似せた画像を描くためのプロンプト(絵を描くための指示)を考えてもらいました。
      これを持ち帰って,私が代わりに皆さんが書いてくれたプロンプトをCopilotに入力し,画像を生成。それぞれ4つの画像が生成されるのですが,その内から私の主観で,一番それらしい,あるいは可愛いものを1つ選ばせて貰いました。これを上質紙に印刷し,受講者全員にそれぞれの画像をお渡ししました。
      今回の講演では,一番最初に皆さんの作品をプロジェクタで映して紹介しました。それぞれに可愛く個性があって,風情もあるキャラクタになっており,楽しんで頂けたようです。
      このワークは峨家さんのアイディアを参考に致しました。峨家さん,改めてありがとうございました!

       

  2. 前回の振り返り
    • 次いで今回の内容に入る準備として,前回の講演内容を簡単に復習。AIの活用事例,AI,機械学習,ディープラーニング,大規模言語モデルの基本,そしてAIと半導体の繋がりについて駆け足で振り返りました。

       

  3. 技術者,テクノロジーの社会的責任を考える

    • そして,AIと社会との関わりを考えるために,技術者とテクノロジーの倫理問題について,倫理とモラルと法,リスクマネージメント,セブン・ステップ・ガイド,学協会の倫理綱領,予防倫理と志向倫理,そしてアシモフのロボット三原則,2024年4月19日に経済産業省と総務省が公開したAI事業者ガイドラインについて解説しました。

      ここで一旦,10分間の休憩。

       

       

  4. AI活用のグループワーク

    「AIを使ったサービス/製品提供を行う会社をつくる!」
    • そして今回のメインのワークとして,4〜5人のグループでそれぞれ,AIを使ったサービスや製品を提供する,会社/自治体(市町村)/法人組織/団体などをつくっていきます。
      これまでユーザーの立場でAIとどのように付き合うかということは,皆さん結構考える機会があったかと思いますが,ここでは逆にAIを利用した製品やサービスを提供する側の立場になって考えてみましょう,という趣旨です。

         

    • これを次のようなステップで,時間を区切りながら進めていきます。
      1. どのような組織で,どのようなサービスや製品を提供したいか,各自の考えをポストイットに書きましょう。(個人ワーク)
      2. 各自の考えを書いたポストイットをまとめ,グループとしての案を作りましょう。(何を提供する? 作る? 何の会社? 会社名は?)
      3. 「AI事業者ガイドライン」を参考に,皆さんの会社の事業をおこなう上で特に配慮,留意することを
いくつか挙げてみましょう。
      4. 皆さんの会社の事業概要をまとめて書きましょう!
    • そして最後にグループごとに皆さんで前に出て,会社や組織の事業概要を大いに熱く発表して頂きました。
      本当はここでお互いに質疑応答なども行いたかったのですが,時間が押してしまったのはちょっと残念。

        

  5. 質疑応答,アンケート
    • 最後,もう時間がなくなってしまったので,1件だけですが質疑応答を。そして受講者の皆さんにアンケートに回答して頂き,無事全てを終了しました。

時間が押してしまったので,アンケートにご記入頂けた方は半分強くらいではありましたが,おおむね満足して頂けたようです。

責任を果たせてよかった!
また,私に取っても新たな大変得るものの多い経験ができました。

受講者の皆さん,帰山先生をはじめとするちえぼら社会・環境班の皆さん,ちえりあスタッフの皆さん,またアシスタントを務めてくれた学生両名,ありがとうございました。