2018年3月8日(木),北海道教育大学岩見沢キャンパスにて,アート系学生さんを対象として「モノづくりプログラミング講座」を実施しました。
これは科学研究費による研究プロジェクト
「融合分野におけるモノづくり人材育成のためのフィジカルプログラミング学習法開発」
の活動の一環として実施したもの。プロジェクトメンバーは私自身も含め,次の4名です。
木村 尚仁 教授 (代表者)
北海道科学大学 工学部 電気電子工学科/北方地域社会研究所
伊藤 隆介 教授
北海道教育大学 教育学部 芸術・スポーツ文化学科
碇山 恵子 教授
北海道科学大学 未来デザイン学部 人間社会学科/北方地域社会研究所
小島 洋一郎 教授
北海道科学大学 工学部 電気電子工学科
今回の講座は,電子工作&プログラミング(フィジカルプログラミング)によるSTEM教育,あるいはSTEAM教育を進めていくための基盤となる取り組みです。なお,「A」はアートのA。芸術系をはじめとする幅広い分野の学生の皆さんにまずフィジカルプログラミングを経験して頂くため,またそれを通して,彼らを対象とする学びの場の設計を検討していく上での基本的な知見を得るため,北海道教育大学の芸術系分野の学部生,大学院生などの計6名の皆さんにご参加頂き実施しました。学内行事の関係で,若干少な目の人数ではありましたが,参加してくれた皆さんは大変熱心に取り組み,大いに楽しんでくれた様子でした。
なお会場には,隆介先生の映像研究室のスタジオというか,工房というか……を使わせてもらいました。
当日,12:30頃に会場にプロジェクトメンバー4人が集合。全員で会場設営,機材セッティングなどを行っている内に受講生の皆さんも次々に集まり,13:00には予定通りスタートしました。
スタッフ紹介,趣旨説明をちょっとだけ話して,まずは今回作製するオリジナル電子楽器「フォトミン」(ver.3.0 Mbed LPC1768版)に利用されている科学,技術,工学について,デモ実験を混じえながら解説します。ちなみにフォトミン(Photomin)とは,ロシアのテルミン博士が作った世界初の電子楽器と言われているテルミンの光版。手をかざすことで音程と音量を調整して音を鳴らし,また音に従ってLEDが光ります。
そしていよいよ工作開始。まずはフォトミンの回路をブレッドボード上に作っていきます。マイコン(マイクロコントローラ)として Mbed LPC1768,CdSセル,RGBフルカラーLED,圧電素子を使います。
またお湯で熱すると柔らかくなるプラスチック粘土をLEDに被せ,モノとしては完成です。
回路ができたところで,今度はプログラムを作っていきます。Mbedは,専用サイトに登録さえすれば一般的なブラウザ上でプログラム作成が全てできてしまうので,このような講座で体験してもらうには大変便利。もちろん性能も充分なマイコンです。
開始から2時間ちょっと,15:00過ぎに全員が見事完成!
最後に全員での記念写真撮影で締め括りました。
参加者の皆さんからは,是非次回もやって欲しいとのリクエストを頂きましたので,それを真に受けて(笑),4月以降に第2段を開催することをお約束しました。乞うご期待!