2018年12月16日(日),北海道科学大学において「リフレッシュ理科教室 <北科大会場> 〜 でんきモノづくり講座 〜」(主催:(公社)応用物理学会,後援:札幌市教育委員会)を開催しました。
本学を会場とする「リフレッシュ理科教室」は,電気電子系の科学とモノづくりの楽しさを知ってもらい,未来の研究者・技術者をめざす子供達を増やしたいという思いで実施していますが,現在のようなモノづくり講座の形としては2008年にスタート,今年で11年目に入りました。
昨年10年目を区切りに,このリフレッシュ理科教室での実施テーマの柱を当研究室の定番テーマ「ミニLEDランプ」工作に路線変更。今年はさらにプログラミングも取り入れています。子どもたちが自分で工作したミニLEDランプを,自分自身で作ったプログラムで点灯,色を徐々に変えていくことを体験して行きます。
例年と同様,午前の部と午後の部の2回開催。小学生4〜6年生応募を頂き,午前,午後それぞれ約10名の子供たちが保護者の皆様と参加してくれました。また今回は,当研究室の活動にご協力頂いているNPO法人 NEXTDAYから,佐々木さん,豊川さん,鈴木さんが見学に来てくださいました。
これに対し,当研究室の3年の新ゼミ生の内から6名,4年ゼミ生3名,電気電子工学科1年生1名の計10名がアシスタント・スタッフとして参加者を迎えました。当日の朝は8:45に会場となる電気電子工学科のデジタル第1実験室に集合。会場設営,工作材料・工具の準備,PCのセッティング,受付,会場案内の業務を分担して進め,9:30から受付開始,予定通り 10:00に午前の部を開始しました。
まず肩慣らしで簡単な準備作業。その次にLED,光の三原色の科学について,子供たちに質問を投げかけながら学んで行きます。そして工作開始。作製にあたっては,会場であるデジタル第1実験室に備え付けの「新・まねびシステム」を用いて,私が作業手順を具体的に説明,学生スタッフが子供たちひとりひとりの状況を見ながらサポートして行きます。2時間程度で全員が見事にランプを完成させることができました。
そしていよいよプログラミングを開始。今回使用するマイコンボードの「micro:bit」は,基本的にプログラミング環境をパソコンにインストールする必要がなく,一般的なブラウザで専用サイトにアクセスするだけで直ぐにプログラム作成が可能です。今回のように,一時的に複数の受講者がプログラミングを行う場合に大変適した使い方ができます。またプログラムは Scratch 風にブロックを組み合わせて作っていくタイプなので分かりやすく,特に初歩段階では必要な作業に集中しやすくなります。
この特性を活用,会場実験室の「新・まねびシステム」を使い,私の手順を真似て貰いながら,皆で一緒にプログラミングを進めます。まずは簡単な使い方の練習として,micro:bitのLEDにアイコンを表示させます。そして最後に,ミニLEDランプ点灯制御プログラムを作成,実際に動作させます。
いつもよりはやや時間が長くかかりましたが,開始から2時間半から3時間程度で,見事に全員が完成。自分が作ったミニLEDランプが,自分が作ったプログラムで綺麗に光りながら色を変えていきます。子どもたちは同伴の保護者の皆さんと一緒に,その様子を誰もが嬉しそうに眺めている様子でした。
今後も当研究室では,モノづくりとプログラミングを連携させて学んでいく,フィジカルプログラミング工作の講座を企画・実施していきます。子供はもちろん,大人向けの講座も開催していきますので,機会がありましたら是非ご参加ください。
[ 写真提供協力/芳賀 和輝 君 (電気電子工学科1年) ]