木村尚仁研究室のブログ

木村尚仁研究室(物理的デジタル情報研究室)[北海道科学大学の工学部・電気電子工学科および北方地域社会研究所(RINC)]のブログです。

2019/08/06 Scratchを使ったクリエイティブ・プログラミング研修に参加してきました

すっかり記事にするのが遅くなりました。2019/08/06(月),米国MITメディアラボ Lifelong Kindergartenによるスクラッチを使ったクリエイティブ・プログラミング研修に参加してきました。
 

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当研究室では10年以上に渡り継続的に科学モノづくり講座の実施等による科学啓発活動に取り組んできました。しかし今後,特に今年度から本格的にスタートした「クラウドキャンパス・プロジェクト」を進めるに当たり,これまでの延長上ではなく,全く新しいフェーズへ歩みを進めることが必要だと考えていました。そのための調査や勉強はしてるものの,もうひとつ自分自身への刺激や,後押しのための経験が必要ではないかとも感じていたのですが。

 
ちょうどそんなとき,そもそもScratchを開発しているレズニック教授が率いるMITメディアラボの「Lifelong Kindergarten」研究グループによるクリエイティブ・プログラミング研修が東京で開催されることを知り,これは絶好のチャンスと直ぐに申し込みをして,当日参加してきました。

 

この研修は Lifelong Kindergarten グループメンバーの村井 裕実子氏,リリー・ギャバレー氏,エリック・スチリング氏がファシリテーターを務めて進められ,大変実践的で実に刺激的で,大いに参考になる内容でした。
しかもなんと今回,Scratchの日本版を担当,日本でのScratch推進の第一人者として活躍されている青山学院大の阿部 和広先生もオブザーバ的に参加されており,思いがけず直接お会いしてお話することができました。

 

この研修で得たものは数多くあるのですが,やはり一番強く印象に残ったのは,クリエイティブな学びのためには直接教え過ぎてはいけないということ。そしてそれを実行するためにはワークショップ自体のしっかりしたデザインと,事前の用意周到な準備が不可欠ということ。
加えて,Scratchは正にそのようなクリエイティブ・ラーニングのためのツールとして開発されたものであり,決してプログラミングをお手軽に体験するということを目的に作られたものではないということも良く理解できました。

 

なおこの研修主催者の方が,当時の様子について記事をアップしてくださっていますので,ご紹介致します。ただ,集合写真は2日目(8/7)のものなので,残念ながら1日目参加の私は写っていませんが。(^_^;)

 

www.solla.me

 

帰り次第,早速研究所やプロジェクトメンバーにこの研修内容について報告,情報を共有しました。そして現在,この研修内容を参考にクラウドキャンパス・プロジェクトの最初の本格的なモデルケースとすべく,「地域共創ワークショップ」の準備を進めています。これについては,また改めてご報告致します。

 
 
なおもうひとつ,この研修にも言及している村井裕実子さんと阿部和広先生のインタビュー記事もありますので,合わせて紹介致します。
  

kotaenonai.org