木村尚仁研究室のブログ

木村尚仁研究室(物理的デジタル情報研究室)[北海道科学大学の工学部・電気電子工学科および北方地域社会研究所(RINC)]のブログです。

網走まなびすと講座『子どもに自慢したい大人のための科学モノづくり講座』開催

今年も網走市教育委員会に呼んで頂き,2017年5月21日(日),網走市のオホーツク・文化交流施設「エコーセンター2000」にて,網走まなびすと講座『子どもに自慢したい大人のための科学モノづくり講座』を開催しました。

今回も開催にあたっては,北海道科学大学雪嶺会(同窓会)網走支部からのご協力を頂きました。ありがとうございました。

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「網走まなびすと講座」は,大人が楽しみながら理科・科学を学び,その成果を子どもへと伝えることのできる実験・モノづくり講座を開催し,「大人の学び」の機会を創出しようというものです。この講座の担当は昨年の3月20日に引き続き2回目。当研究室が所属する工学部・電気電子工学科および北方地域社会研究所での研究・実践活動の一環としての取り組みです。今回は当ゼミ4年生2名(佐藤君,澤田君)と学科2年生2名(河又君,高嶋君),計4名の学生に協力してもらいました。また当日は雪嶺会網走支部の山本支部長にもお手伝いをして頂きました。

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前回と同様,網走で子供向けの理科教室などの活動を行っている方々,またお子さんやお孫さんに教えたいという方々,そして今回は地元高校のボランティア部の生徒さん7名も参加,計20名(内,見学1名)の市民の皆様にお越し頂きました。

 

 今回の講座では,当研究室の定番テーマとなりつつある「LEDミニランプ」と,新たな「電磁石電車」を作ります。

前日の5/20(土)には学生らと網走に入り,当日5/21(日)の朝,8:30頃から会場会場設営,準備作業を行い,10:00には予定通り講座を開始。挨拶,趣旨説明などから入り,まずは時間がかかるLEDとレジンを型に入れて,紫外線ランプで硬化させる作業を先に行いました。硬化を待っている時間を使って,人類が明かりを求めてきた歴史,太陽や火,電球,蛍光灯が光を出す原理,LED,光の3原色,ヒトの視覚細胞など光の科学について,クリッカーを使ったクイズを交えながら解説していきました。また,今回の講座の趣旨に沿って,材料の入手方法等についても紹介を行ないました。

 

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それに続いていよいよ作製作業開始。ラジペンやニッパを使いながら,ミニブレッドボードや抵抗でLEDランプの土台を作ります。それに,レジンが硬化してでき上がったLEDランプの部分と電池ボックスを繋ぎ,ランプはできあがり。自分の手で作製したランプが7色にきれいに光り,皆さんからの喜びの声が上がりました。開始から1時間45分程度で全員完成です。

 

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次いで公開講座として今回始めてテーマに取り入れた,「電磁石電車」作りに取り組みました。これは銅線を巻いて作ったコイルの中に,前後に磁石を付けた単5電池を入れるという実にシンプルなもの。電池によってコイルに流れる電流が磁界を作り,それと磁石との間に力が生じます。その力は磁石の前方と後方で差ができるので,それによってスルスル進むことになります。

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なおこのテーマについては次の「多面体クラブ」のブログ記事を参考に致しました。感謝申し上げます。

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ただし本当に滑らかに動くためには,ひたすらコイルを隙間なくきれいに巻いていかなくてはなりません。この工作は,地道な作業を根気よく丁寧に実行することが,直ぐに結果として実感できるようになっており,なかなか味わい深い内容になりました。

 


網走まなびすと講座(2017/05/21)コイル巻き作業

 


網走まなびすと講座(2017/05/21)電磁石電車


残念ながら全ての皆さんが上手く動くとは行きませんでしたが,12:20頃には一通り全員作り終わることができました。
後片付けを行い,最後に記念撮影を行なって,12:30頃に無事終了となりました。

 

参加者の皆さんからのアンケートの集計結果は下記の通りです。今回の講座でも,参加の皆様に満足して頂けたかと受け止めています。また協力してくれた学生たちも素晴らしい働きをしてくれました。
一方,問題点や改善点のご指摘を頂き,私としても大いに参考になりました。特に今回の新テーマについては,材料の用意や作製方法,手順説明などについて,もっと良くしていけるはずです。改めて講座の内容をブラッシュアップし,各地で同様の講座を是非開催していきたいと考えております。

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